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ホーム > 睡眠時無呼吸症候群
「しっかり寝ているのに疲れがとれない」「夜中に何度も目が覚める」という方は、睡眠時無呼吸症候群が原因かもしれません。この病気は、睡眠中の無呼吸によりさまざまなトラブルを引き起こす上、健康診断などで見つけることが難しいことから、気になる症状がみられる場合は、早めの対処が必要です。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)とは、眠っている間に呼吸が止まる病気のことです。略して「SAS(サス)」とも呼ばれ、症状が起こる原因によって、呼吸自体が停止してしまう中枢性(CSAS)と、気道が塞がれて無呼吸や低呼吸が起こる閉塞性(OSAS)の2つのタイプに分けられます。
中枢性の場合、呼吸中枢から呼吸をコントロールする信号が送られないことで無呼吸になってしまうのに対して、閉塞性の場合は、鼻腔・咽頭・喉頭のいずれかが何らかの原因で狭くなっている状態で、仰向けなることにより舌の付け根が喉の奥に下がり、さらに気道が狭くなって無呼吸に陥ります。
特に、次のような方は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群になりやすい傾向にあります。
太り気味の方は、脂肪によって気道が狭くなっているため、睡眠中に呼吸が妨げられてしまいます。また、舌が正常な位置よりも常に下にある「低位舌(ていいぜつ)」の方は、舌を支える筋力が弱いため、睡眠時無呼吸症候群が起こりやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群と聞くと、「いびきがひどい」「呼吸が止まる」といったイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、実は、寝ている間に起こる無呼吸や低呼吸によって、心臓や循環器に大きな負担がかかるため、循環器系の病気との関連性が指摘されています。
睡眠時無呼吸症候群の方は、以下のような合併症のリスクが、健康な人の2~4倍ほど高いことが分かっています。
これらは、いずれも重篤化すると命にかかわる病気です。たかがいびきと侮らずに、早めに睡眠時無呼吸症候群の治療を行って、合併症のリスクを未然に抑えましょう。
睡眠時無呼吸症候群の症状は、眠っている時にだけ現れるという訳ではありません。睡眠中のほか、朝起きる際や日中にも特徴的な症状がみられますので、次のような変化がないか確認してみましょう。
睡眠中のいびきや無呼吸に自分で気づくことはできませんが、昼間の眠気は体の異常を示す重要なバロメーターとなります。平成15年、岡山駅で山陽新幹線がATCによって自動停止したトラブルで、停車後も居眠りを続けていた運転士が、その後、睡眠時無呼吸症候群と診断されて話題になりました。
「運転中に居眠りをしそうになった」「大事な会議で眠気を我慢できない」等、日常生活に影響を与えるほどの強い眠気を感じる場合は、特に注意が必要です。
眠気は機械で計測することはできませんが、「エプワース眠気尺度テスト」という方法によって、昼間の眠気を点数化することができます。次の8つの場面で実際にどの程度眠くなるか、場面ごとに下の表の眠気レベルにあてはまる点数をつけて、合計点を算出してみましょう。
眠気レベル | 点数 |
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ほとんどいつも眠くなる | 3点 |
2回に1回の割合で眠くなる | 2点 |
たまに眠くなる | 1点 |
まったく眠くならない | 0点 |
8つの場面の合計が10点以上の場合は、要注意レベルです。さらに、15点以上の場合は眠気レベルが強いと判断されるため、睡眠時無呼吸症候群の可能性は高いといえます。
睡眠時無呼吸症候群では、鼻炎治療やアデノイド切除など、原因を直接取り除く治療が行われるほか、睡眠中の無呼吸の症状を改善するために、次のような方法が用いられます。
シーパップとは「経鼻的持続気道陽圧療法」といって、一定の圧力を加えた空気によって狭くなった気道を広げる治療法です。睡眠中、鼻に付けたマスクから空気を送り込むことにより、呼吸が楽になって、いびきをかくこともなくなり、目覚めがすっきりします。
最近は、大相撲の力士の中にも、シーパップの愛用者が増えているそうです。CPAP療法は、精密検査で「1時間に10秒以上の呼吸停止が20回以上ある」と診断された場合、保険適用の対象となります。
総社でも耳鼻科・呼吸器科をはじめとする病院で、CPAPを使用した治療が受けられます。
「スリープスプリント」と呼ばれるマウスピースを使った治療では、下顎が前方に出るようにマウスピースで固定することで、睡眠中の呼吸がしやすくなります。シーパップに比べて費用がかからないほか、簡単に装着できるという利点があります。
スリープスプリントは歯科治療のため、作製するためには歯科の受診が必要です。当院では、スリープスプリント療法による治療を行っていますので、いびきや無呼吸でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群は体に大きな負担を与えることから、なってしまってから治療するのではなく、ならないように予防することが大切です。次の4つのポイントに気をつけて、睡眠時無呼吸症候群を未然に防ぎましょう。
太り気味の方は脂肪が呼吸の妨げになることから、適正体重を維持することが大切です。適正体重は次の計算式に身長を当てはめると分かりますので、気になる方はご自身の体重が基準値を超えていないか確認してみてください。
例えば、身長が158センチの方の場合、[1.58(m)×1.58(m)×22]という計算式から算出すると、適正体重は54.92kgとなります。現在の体重が適正体重を超えている場合は、「食べ過ぎに注意する」「適度に運動する」などして、適正体重の維持に努めましょう。
仰向けで寝ると、舌の付け根が喉の奥に落ち込んで呼吸が妨げられるため、横向きで寝た方が睡眠時無呼吸症候群のリスクが少なくなります。普段から仰向けで寝ることが多い方や、横向き寝が苦手な方は、横向き寝専用の枕や腰枕を使うと、横向きが楽になります。
一般的に横向きで寝る際は、右側を下にした状態で横になることで、肝臓による内臓の圧迫を防ぐことができます。ただし、妊婦さんの場合は、仰臥位低血圧症候群を防ぐ必要があるため、妊娠中期以降は左側を下にした状態で横になる必要があります。
睡眠時無呼吸症候群の予防には、口の中の筋力アップが重要になります。特に、低位舌の方や口呼吸が習慣になっている方は、顎舌骨筋などの舌を支える筋力が低下していることから、舌根の沈下が起こりやすくなって、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くなるのです。
出っ歯や受け口が原因で口がきちんと閉じられないと、口で呼吸する方が楽なため、口呼吸が習慣化してしまいます。口呼吸は、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすだけでなく、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症、口臭、歯周病のリスクとなるため、鼻呼吸への改善が必要となります。
日頃から「気がつくと口が開いている」「口の中が渇く」「風邪をひきやすい」といったお悩みをお持ちの方は、睡眠時無呼吸症候群に影響を与えるような噛み合わせや歯並びの問題がないか、当院までお気軽にご相談ください。
この度の西日本豪雨による被災者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
西日本各地に大きな被害をもたらしたこの度の豪雨により、被災された皆様ならびにそのご家族の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。皆様の安全と一日も早く元の生活を取り戻すことができるよう、心よりお祈り申し上げます。
当院におきましては、幸い大きな被害もなく通常通り診療を行っております。
被災者の方におかれましては、保険証を紛失された方でも保険診療が受けられますのでお気軽にお問い合わせください。
山手グリーン歯科医院 スタッフ一同